怒っている人って、単純に恐いですよねぇ〜(泣)。
おじさんとなった私でも、怒っている人が近くにいると、「こわっ」って思って近寄りたく無いし、「うっせぇなぁ〜」って敬遠しちゃいます。
また、怒りをぶつけられる時は、そのエネルギーに対しておめおめと萎縮しちゃう自分へのやるせなさがあります。さらに平気で怒りを発散出来るなんて羨ましいなぁって気持ち、何で怒りをセーブ出来ないの?子どもじゃないんだから〜っていうこちらの怒りの気持ちもまた、浮かんで来ます。
そんな怒れる人たちや自分が怒ることも含めて、「怒り」について、一度冷静に捉えてみましょうよ、というのが、時々聞く「アンガー・マネジメント」ですね。
5年以上も前、毎日人格否定してくるパワハラ上司からトコトン追い込まれた経験もある私。あれから時間が経ち、ふと、避けてた怒りについて学びたいなと思い、手に取った本がこちらです。
あなたのまわりの怒っている人図鑑
結果、本書に出逢えて、良かった(感涙)。
怒っている人を冷静に捉えるだけで、笑いにすらなるんですね。コロナ禍の自粛警察やあおり運転などのロードレイジも目に付くここ2021年。このイカレた怒れる現代社会の中で、私たちが、感じる不幸せを極力減らしていくことが幸せに繋がると、と本書では提案されています。そしてその具体策の一つが、怒りの感情と上手に付き合うことだとしています。
本書の構成は、
- 怒りのメカニズム
- 怒っている人の種類
- 怒りの感情と上手に付き合う方法
怒りというのは、細分化して捉えると、
怒り = 「〜すべき」が裏切られる × マイナス感情・マイナス状態
この「〜すべき」をコアビリーフと定義しています。自分が普段から無意識にこうあるべき!と思っている信念であり、思い込みのことです。
「マイナス感情」は、不安や苦しみ。
「マイナス状況」は、病気や睡眠不足などの不健康、ストレスや空腹などの心身の良くない状態。
で、
この式が言いたいのは、怒りの感情は掛け算であり、マイナスの感情や状態を減らすことで自分の怒りについては軽減できるよ、ということ。
だからこそ、
感じる不幸せのマイナス感情・状態を極力減らしていくことで、怒りの感情の大きさは減り、幸せに繋がるよ、という訳ですね。
本書では、それぞれ怒っている人のなぜ怒るのか?どんな特徴があるのか、見開き2ページにて解説されています。
例えば、
「マスクをしていないなら店に入るな!」(マスクなしに憤るコロナおじさん)
→なぜ怒るのか?
自粛で溜まったストレスを無意識に怒りに転化して、マナー違反者にぶつけている。
→特徴
「自分は我慢しているのに」という不満がある。正義は自分にあると思っているので、行き過ぎた行動だと思っていない。
他にも、
「この店は、接客がなってない!店長呼んで!」(立場が下の相手に強く怒る人)
→なぜ怒るのか?
本来、気が小さい人が多い。(普段の鬱憤の)その反動で、相手が自分より弱い立場だと分かると、反撃されないと安心して強く出てしまう。
→特徴
自分より立場が下、反撃してこない相手には強く出る。自分より下だと思っている人に反撃されると、逆ギレする。
他にも多数。全40種類。
イラストに、簡潔な説明に対処法、怒っている人へのアドバイスなども載っています。
読み進めていて面白いのは、
一見他人事のように読んでて、「あれ?コレ自分にも当てはまんじゃね?」って言うことが割と、いや、多数出てくるんです(汗)。
構成最後の、怒りの感情と上手に付き合う方法。
誰の心にでも潜む怒りの感情ですが、自分の中の怒りと上手に付き合えば、それは幸せに直結する訳で、どう向き合うかについての考え方や実践テクニックが解説されています。
例えば、
怒りが生まれる3ステップ
- 出来事に遭遇
- 意味付け
- 怒りの感情が生まれる
マスクつけてないとか、店員さんの態度が悪いとか、それは事実のみであってそれ自体に意味はない。私たちがコアビリーフでべき論を持ち出し、自分なりの意味が生まれ、その意味に対して怒りが発生する。出来事的には、精神疾患で圧迫恐怖からマスクができないのかもし、体調不良や何かのトラブルに巻き込まれて店員さんは態度が悪かっただけなのかもしれない。こうして怒りを細分化することにより、より対処がしやすいですよね。
さぁ、後は繰り返していって、自分流の怒りとの上手な付き合い方を自分の中に落とし込んでいきましょう!
練習の場には事欠かないでしょう。だって、ついつい自分が怒りたくなる人、何かに怒っている人、あなたの身の回り、家族、仕事場、公共の場、ネット上、そこここに、たくさんいるんだから(笑)。